先日、京都市内にある僕の実家の「境界」の立会いに行ってきました。
(一般的には「境界:きょうかい」と呼んだほうが解り易いですが、不動産業界ではそれ以外にも、「経界:けいかい」や「筆界:ひっかい」などと呼ばれることも多いです。)
「立会い」といっても近隣の土地所有者が一同に会して、「俺の土地はここからここまでや」「いいや、ここまでは俺の土地や」などと水掛け論が延々続くというものではなく、僕と相手方測量士1名との確認作業のみ。
もう現況図面がすでに出来あがっていて、ちっぽけな我が家の北側一面のみの確認です。
あとはこっちがそれを納得すれば終わりという簡単なものでした。
但し、もともとこの辺りは古い住宅地で連棟長屋が多く存在するかなりややこしい土地柄。
おまけに住んでいるのか住んでいないのか解らない家が多い。
しかも借地や借家が多く道も狭いため、地上げして再開発などほぼ不可能。
さらに、ここは京都市が45年前に区画整理したにもかかわらず当時の求積図や境界を示す資料が一切保管されていないとのこと。
そんな土地柄だから、売りたくても売れない、って人が多いんじゃないかな。
境界が確定してない土地って売りにくいからね~。。
測量屋さん曰く、今回はウチの北側の敷地所有者からの相続がらみの依頼だそうで、もう一年かがりの仕事だとのこと。
わずかばかりの古い既設コン柱と居住者の証言を頼りに一つずつ線を結んでいき、隣地所有者の不利にならぬよう面積を調整しながら一軒一軒立会いする。
ただ測るだけ、って仕事じゃないから結構めんどくさい仕事なんですよね、測量の仕事って。
この測量屋さんも近隣所有者の調査含めてだいぶご苦労されたようです。
まあそんな状態の我が実家なんで、住んでた子供時分はそんなこと気にすることもなかったけど、ウチって不動産価値的にはどうしようもない家やってんなーと今更思うとちょっと寂しい気分になりました。
正直、二束三文です。
ということで、みなさん、
「境界の確定」は不動産取引において大変重要です。
①境界がはっきりしない、わからない土地を買うのはやめましょう。
②境界がはっきりしない土地をすでに持っている場合、隣地に立会いを求めるなどして早めに境界を確定させましょう。